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アルバイトから解雇予告手当の請求!?【社労士からのアドバイス付き】


アルバイトの市原くんから解雇予告手当の請求があり驚く社長と部長。



社   長	: 	アルバイトの市原くんが、解雇予告手当を支払ってほしいと言ってきたそうだね。 総務部長	: 	社長のお耳にも入っていましたか。いや~、まさか学生のアルバイトから「解雇予告手当」という言葉を聞くとは思いませんでした。本当にビックリですよ。 社   長	: 	いつからこんな世の中になってしまったのか、本当に考えさせられる時代になったものだ。 総務部長	: 	よく頑張ってくれた子だったので、実は、最終日に焼肉屋でご馳走してあげたんですよ。そうしたら、翌日のお礼のメールと一緒に届いたのが解雇予告手当の請求依頼ですからね 社   長	: 	おそらく、悪気はないんだろうが、どこで知恵をつけたんだか。ところで、この機会にパート・アルバイトの就業ルールを一から見直したほうがよさそうだな。 総務部長	: 	はい、私もそのように思います。社労士の先生とも相談して、すぐに対応します。それで、市原くんの件ですが、どうしましょう。 社   長	: 	そういう法律なんだろ、すぐに払ってあげなさい。
アルバイトから解雇予告手当の請求!?

1. 解雇予告と解雇予告手当について

 

解雇を行うときには、解雇しようとする従業員に対して30日前までに解雇の予告をする必要があります。解雇予告は口頭でも有効だが、口約束では後々にトラブルの原因となるので、解雇する日と具体的理由を明記した「解雇通知書」を作成することが望ましいです。

また、従業員から求められた場合には、解雇理由を記載した書面を作成して本人に渡さなければなりません。


一方、予告を行わずに解雇する場合は、最低30日分の平均賃金※1を支払う必要があり、これを解雇予告手当といいます。


例えば10月末日に伝える場合であれば、

11月30日をもって解雇の場合・・・解雇予告手当なし

11月20日をもって解雇の場合・・・10日分

10月末日(当日)をもって解雇の場合・・・30日分

の解雇予告手当が必要ということになります。


なお、即時(当日)解雇の場合は、解雇の申し渡しと同時に現金で支払うことが望ましく、解雇予告と解雇予告手当を併用する場合は、遅くとも解雇日までに支払う必要があります。

※1:平均賃金は次のA、Bを比較して高い方をとる。賃金締切日がある場合は直前の締切日から計算。

A.過去3ヵ月間の賃金÷その間の歴日数

B.過去3ヶ月間の賃金÷その間の労働日数×0.6



2.パート・アルバイトでも解雇予告・手当が必要

 

パートやアルバイトであれば期間を定めた雇用契約を締結しているはずですが、その場合でも、解雇予告が必要となるのでしょうか。

確かに、次のように一定期間の雇用契約をしているケースであれば、解雇予告は不要です。


・採用後14日以内の試用期間中の者

・2カ月以内の期間を定めて使用される者

・季節的業務で4ヵ月以内の期間を定めて使用される者

・採用後1カ月以内の日雇労働者


ただし、上記所定の期間を超えて引き続き使用されるに至った場合は、パートやアルバイトであっても解雇予告は必要となります。


例えば、2か月以内の雇用契約を更新し続けた場合など、解雇予告は不要であるように思われかもしれませんが、解雇予告が必要ないのは最初の契約期間に限定されます。一度でも契約を更新すれば、その後は解雇予告が必要となるので雇用者サイドは注意しなければなりません。


3.パート・アルバイトの解雇予告手当の計算方法

 

パートやアルバイトなど勤務日数が少ない従業員は、1日分の平均賃金の計算式が異なるので注意が必要です。パートやアルバイトのように、時給制や日給制の労働者については、平均賃金は「直近3ヶ月間の賃金総額÷実労働日数」の6割を下回ってはならないと定められています。


したがって、1カ月あたりの労働日数が概ね18日に満たないような場合には、通常の月額賃金よりも解雇予告手当の方が多くなります。なお、解雇予告手当には社会保険料はかからず、退職所得となるので税金が生じることもほとんどありません。



4.解雇予告手当を支払わないとどうなる?

 

解雇予告手当は、遅くとも解雇日までに支払う必要があります。


解雇日までに解雇予告手当を支払わなかった場合は、遅延損害金を支払わなければならなくなるなど、会社に余計な負担が増すことになります。


その他下記リスクがあります。

  •  訴訟において解雇予告手当と同額(以下)の付加金の支払(労基法114条)を判決 で命じられるリスク

  •  刑事罰(労基法119条1号,6か月以下の懲役又は30万円以下の罰金)を受けるリスク

  •  上記に関連する交渉,訴訟,労基署(検察庁)対応の煩わしさ,弁護士費用等の負担などが考えられます。


5.退職したはずのアルバイト(パート)から解雇予告手当を請求された場合の対応

 

突然、出社しなくなったアルバイト(パート)に対しては、必ず出勤を催促して下さい。まずは電話を掛け、それでも出勤しない場合には,電子メールや書面での催促をすることになります。

本人が、会社を辞めると口頭で言ってきた場合は、必ず退職届をもらって下さい。自分から会社を辞めると言っておきながら、退職届を提出していないのをいいことに、解雇されたと後から言い出す問題社員がいるためです。



6.有給が残っている場合の対応

 

突然の解雇により、該当するパート・アルバイトが年次有給休暇を消化できない場合もあるでしょう。雇用契約が消滅してしまえば、有給も消滅することになります。また、企業側としては、従業員が有給休暇の取得を求めてきた場合は、基本的にはこれに応じなければなりません。



7.パート(アルバイト)の解雇トラブルを未然に防ぐには、労働条件通知書を必ず交付する

 

当然ながら、パートやアルバイトも労働者であることから労働基準法が適用されます。

よって、次の①から⑤については書面での明示が義務付けられています。


①労働契約の期間

②就業場所・従事する業務の内容

③労働時間に関する事項

④賃金の決定・計算・支払方法・締切・支払時期に関する事項

⑤退職に関する事項 (解雇の事由含む)


さらに、パートタイム労働法では、次の⑥~⑧ついても、書面での明示が義務付けられています。


⑥昇給に関する事項

⑦退職手当の有無

⑧賞与の有無


ただでさえ出入りの多いパートやアルバイトの雇用管理は正社員よりも複雑であり、労働条件が不明確になりがちです。実際には、労働条件を書面で渡していないケースを見受けることも多いですが、上記①~⑧の労働条件は書面で明示することが義務付けられています。法律的に労働条件通知書必ず交付しなければならないものですが、実務上も、トラブルの際の「言った、言わない」をおこさないよう、労働条件は書面で交付することが必要です。



まとめ

 

一般の従業員同様、パート・アルバイトでも解雇予告・解雇予告手当が必要です。

2カ月以内の雇用契約の場合でも、最初の契約期間は解雇予告・解雇予告手当は不要でありますが、契約更新後は必要となります。

時給制、日給制のパートやアルバイトの平均賃金には特例がありますので、その計算方法には注意が必要です。



解雇予告、解雇予告手当について、弁護士保険付き就業規則「パトローラー」にはこんなサポートがあります!

 

(1)解雇予告、解雇予告手当のご相談


弁護士保険付き就業規則「パトローラー」では、解雇予告、解雇予告手当の事前のご相談を企業から常時お受けしています。


具体的には以下のような項目について、各企業からご相談をいただいています。


●解雇前の証拠収集に関するご相談

●解雇した場合のリスクの程度に関するご相談

●解雇や退職勧奨の具体的な方法に関するご相談

●解雇や退職勧奨の具体的な注意点のご相談

●懲戒解雇か普通解雇かの選択に関するご相談

●即日解雇か予告解雇かの選択に関するご相談

●解雇後の手続きに関するご相談

●解雇予告除外認定申請手続きあるいはその申請代行のご相談


事前に自社でよく検討しているつもりでも、思わぬところに落とし穴があることが常ですので、必ず解雇前にご相談いただくことをおすすめします。


(2)無用な解雇トラブルを未然に防ぐ労働条件通知書、就業規則を作成できる


弁護士保険付き就業規則パトローラーでは、企業の労務管理に精通した社労士が労働条件通知書、就業規則作成のご相談に対応します。最近の裁判例の分析や過去の裁判対応の経験、最新の法改正の内容を踏まえたオリジナルの労働条件通知書、就業規則のひな形を準備しています。

それをベースに会社独自の点について、社労士からヒアリングを行い、自社にマッチした就業規則に仕上げていくことが可能です。


現在、就業規則が十分に整備されておらず、お困りの企業様はぜひご相談ください。


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